100円の贅沢
2015年7月15日
2015年7月15日
OFFの日は、いつもの早朝散歩に加えて、朝一番のプールで泳ぎます。横浜は夏季の間、公園にあるプールが開いて、一時間100円で泳げるので、私は嬉しくて100円玉を持って公園に駆け込むのです。
プールの水面には、梅雨明けしたかのような真っ青な夏空が映り、心地よい風が吹き抜けます。キラキラと輝く水を眺めて、しばし「ボー」としながら準備運動をして水に入ると、そこはまるで南の島の海のように透き通り、時のたつのを忘れるほどに綺麗です。
小一時間、延々とクロールで泳ぎ続けるうちに、心地良い気分が増してくるのがわかります。水面から首から上だけ出して、白い雲を追いかけつつ一休みをしている間が、なんとも贅沢な時間に思えるのです。
プールを上がり着替え終わると、少年時代にタイムスリップしたような、少し気怠くて爽やかな、あの夏が蘇ってきます。小銭を握りしめて買いに行くものは、あの夏のアイスキャンディーから缶ビールに変わりました。
ですが、日常の美しいものや素敵なことを楽しめる感性は変わっておらず、むしろあのころに気が付けなかったところにも美しさや儚さを感じられるようになっていることを実感できて、なんともいえない豊かさを味わいました。