栓をして風呂のお湯を溜める
2015年5月14日
2015年5月14日
毎年、新車に買い替えながら貯金をする―これを聞いて、どう思いましたか?毎年100~200万円を消費しながら貯金するのって、もったいない気がするのは、私だけでしょうか。なんだか栓をするのを忘れて、お風呂にお湯をためようとしているみたいです。
実はこれ、賃貸で暮らしながら貯金をしようと家計を切り詰めて、頑張っている生活のイメージです。振り返ると、若いころの私が、そうでした。進学のために18歳で上京してきてから、結婚して長男を授かるまで、ずっとです。
計算すると、学生時代の4年間に住み続けたワンルームが月5万円。12か月×4年間で48か月。5×48=240万円です。
次に、就職してからは月6万円のワンルームでした。28歳で結婚するまでの6年間、ずっとです。6×12×6=432万円になります。
最後の賃貸生活は、結婚から長男が生まれるまでの2年間です。家賃は10万円の2LDKでした。10×12×2=240万年。
合計すると、240+432+240=912万円!!!
私は18歳で上京してから、第一子誕生までの12年間に1000万円近いお金を住居費として「消費」しました。もし、これをすべて住宅ローンを組んで、購入-売却―購入で住み替えていったら、どうなっていたでしょうか。
銀行へ支払う利息分と、売買にかかる諸費用分以外は、ストックできたのではないでしょうか。そうです、住ながら「貯蓄」効果が得られたのです。一方の賃貸は、家主さんへ「ありがとう」の意味を込めて、自分の資産を譲渡し続けています。
2人の親となった今、痛切に感じることは、よほど大家さんに感謝して家賃を払いたい状況が生じない限りは、この子たちが進学で家を出る時にはワンルームを買う、ということです。
そのためにも、安心感にこだわって、景気や災害などで価値を落とさない、資産性の高い住まい選びをすることがたいせつなのだと感じています。
毎年、新車1台分。10年で、ともすると家が建つ―賃貸生活をし続ける選択をする際は、それだけの価値があるかどうかを、じっくりと検証する必要があるのではないでしょうか。「ただなんとなく」では、あまりにも大きく、もったいない「消費」です。