横浜の偽装マンション問題に思う
2015年10月16日
2015年10月16日
横浜市都筑区 JR横浜線 鴨居駅徒歩10分 ららぽーと横浜 隣接「パークシティLaLa横浜」で発覚したこの問題。既にマスコミで大きく取り上げているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
三井不動産がららぽーとと一体で施工した、このマンションの孕む問題とは何だったのでしょうか。
・大手ブランド
「三井だから」というブランドや「老舗だから」という安心感を得たいお気持ちは、とても良くわかります。ただ、それは幻想かも、と少しだけ、意識しておくと良いかもしれません。
また、不動産・建設業界の構造的な問題として「元請・下請・孫請」といった「多重コスト構造」があります。杭工事データを加筆・転用したのは「旭化成」というブランドを背負った旭化成建材でした。
なぜ、立派な看板を背負っているのに、このような偽装をしなければならなかったのか・・・
元請の三井建設がマージンを取り、さらに下へと続くため、末端の現場には相当、建築費削減のしわ寄せが行っていたことも考えられます。
・ズブズブの土地
都筑区の簡易な地形図です。
地図の下段中央に鴨居駅があり、このすぐ北側が現地です。ちゃんと「氾濫低地」と書いてあります。もともと水田地帯で鶴見川の氾濫原ですので「ズブズブ」の場所でしたが、この情報はきちんと、販売担当者から周知されていたのかが気になります。
・不動産会社直販
新築マンションの大半は、建てた不動産会社が販売しています。「あたり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、そこにいるのは、自社物件を売るための「営業マン」です。クライアントのために動くコンシェルジュとは、立場も行動指針も全く、違うということを認識しておくと良いかもしれません。
まとめると
地盤などの情報を意識していたか
販売担当者と信頼関係はあったか
水や空気もそうですが「大切なものほど、見えにくい」ものです。不動産という「超」高額な商品を買う際は、地盤や信頼関係といった見えにくいだけに、とても大切な「物事の本質」を意識して、過剰なくらいに情報提供してくれる専門家の存在がこれからますます、重要になってくるのではないでしょうか。