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思い込みのタガを外す

2015年4月9日

今朝の散歩で、クスノキの落葉を見つけました。

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昨日からの雨風と冬のような寒さで、桜の花びらがだいぶ目につくようになった足元に、この季節しては意外なほど落ち葉が溜まっていたので「おっ」と思ったんですよね。

そもそも、クスノキは常緑樹なのに、葉を落とすんですね。

調べてみると、この季節に落葉する常緑樹は比較的多く「竹秋(ちくしゅう)」という言葉があるくらい、竹も葉を落とすそうです。

「常緑樹は落葉樹と違って葉を落とさない」というのは、実は思い込みだったということです。

住まい選びのお手伝いをしていると「埋立地は地盤が心配ですよね」とお話しされる方がいらっしゃいます。

おそらく、これまでの震災の時の映像などで、特定地域の埋立地が液状化を起こして、水道管が破裂して水が噴き出したり、道路がうねって電柱が倒れたりした状況を見て、衝撃を受けたのが印象に残っているのだと思います。

「埋立地は危険」というのは、実は思い込みでもあるのです。

というのも、日本の海岸線は埋め立てとともに歴史を刻んできました。都市部では現在、9割以上が埋め立てです。さらにそこには石油コンビナートなど、たいへん重要かつ危険な施設が集積しているのです。埋立地が危険だとしたら、そのような場所に重要な施設を配置するでしょうか。

事実、東日本大震災で激しく液状化した地域というのは、かなり限定的でほとんどの埋立地は被害が出ませんでした。実は、一言で埋め立てと言っても、その手法は大きく異なり、強度もまったく違うのです。「良い埋め立て地」と「悪い埋め立て地」があることは、官公庁で都市計画に携わっていたこともあり、知っていました。

「常緑樹は常に緑」ではありません。言葉は便利ですが、先入観や思い込みをする原因にもなります。

住まい選びをするときは極力、思い込みのタガを外して、個別に検証していくことがたいせつだということを感じます。

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