あんこの質は、落とさない
2016年2月12日
小さなお店から始めた「おまんじゅう屋さん」のお話です。
あんこがおいしいと評判になり、またたく間に行列ができるようになりました。
すると店主は「もっとたくさんの人に、うちのまんじゅうを食べてもらおう」と意気込んで、お店を増やすことにしました。
一店舗が二店舗になり、三店舗になり、四店舗になり・・・お店が増えるペースに、職人の育成が追い付かなくなりました。ここで「まてよ」と拡大を踏みとどまれば良かったのですが、当初の思いはどこへやら「もっと大きくしたい」という経営者の欲が止められなくなってしまっていました。
すると、もともと売りだったあんこの味が落ちて「あんこがおいしいと聞いてきたのに、あまり美味しくない」という評判が瞬く間に駆け巡り、お客様がどんどん減っていきました。
結局、もともとのお客様もすっかり離れてしまい、このおまんじゅう屋さんは店をたたむことになりました。
私もよく、クライアントさんから「山田さん一人で首都圏各地を問診に回っているけど、体が足りないんじゃない?人を増やさないの?」というお声をいただきますが、いつもこのようにお答えしています。
「私とまったく、志を同じくする「コピーロボット」のような人材が現れた時は考えますが、基本的にはまったく、拡大は考えていません。」
利益を出すことよりも、まずはクライアントさんとしっかりと信頼関係を築く
仮に私の代役を頼んだ人が少しでも「売らんがな」という己の欲を出されてしまうと、クライアントさんが微妙な違和感を感じて、離れて行ってしまうのが見えるからです。サービスの質の低下=おまんじゅう屋さんで言えば「あんこの質」が低下してしまった状態です。
東京都町田市に「でんかのヤマグチ」という町の電器屋さんがあります。ここが今年の正月に得意客に配ったチラシには、このようなメッセージが書かれていました。
◇ヤマグチの考え◇
ヤマグチは余裕が出来ても、店を大きくするとか支店を出すとかは致しません。なぜなら、現在ヤマグチを利用して頂いているお客様に十分なサービスが出来なくなるからです。今年もヤマグチを利用していただいているお客様と、私たち自分のために汗を流します。
ヤマグチでは、家電の使い方が分からないなど、得意客が困って連絡してくると、どんなに些細なことでも顧客宅に飛んでいく。顧客の気持ちに寄り添い、不安の解消に全力を注ぐ姿勢は、効率優先の大手量販店では難しい。時には、得意客の水やりや買い物の代行など、家電販売=売上とは直接関係ないことも引き受ける。でも、実はとても高収益を上げているんですよ(^^)
これは、社団法人 住まい選びコンシェルジュ協会に日々いただくご相談の8割は特段、利益に結び付くものではないが、お困りでご不安だったクライアントさんが安心して笑顔になっていただけていることと、とても良く似ています。
目先の欲得=利益の前に、まずはクライアントさんと信頼を築く
相手善し 世間善し 売り手善し 「三方善し」の商いで、世の中に笑顔の好循環を起こしていく、そんな気持ちを共有できる経営者と業種を超えて出会えることに、無上の歓びを感じている今日この頃です♪
~はじめての住宅購入~ 契約後トラブルから学ぶ契約までの流れ
2016年1月31日
「不動産会社のファイナンシャルプランナーの資金計画を見て、大丈夫と思って契約したが、よく考えるととても不安な返済計画だった。会社自体を信頼できなったので解約したい」
「契約前には聞いていなかったことばかり出てきて怒りと不安でいっぱい。解約したい」
「契約したが、その後の担当者の対応が誠実さを欠くので、信用できなくなった。解約したい」
ここのところ、ほぼ毎日のように契約後のトラブル相談が後を絶ちません。楽しいはずの人生の一大イベントで悲しい思いをするご家族をこれ以上、増やさないために、住まい選びの総合診療医として、住宅購入の際の「病(やまい)」を未然に防ぐ予防医療として、少人数制の勉強会を開催いたします。
2月に毎週、東京、横浜の二会場で開催いたします。住まいを探しはじめたばかりの方も「いざ」というときのためにお気軽にご参加ください。
お問い合せ内容入力欄に参加ご希望のセミナー名、日時をご入力の上、送信くださいませ。
- 日時
- 2月中 毎週金曜日10:30~12:00 13:30~15:00 18:30~20:00(三部制 途中入場、退室可)
- 会場
- 東京ドームホテル 1Fラウンジ「ガーデンテラス」
- 参加費
- 500~1000円程度(ご自身の飲み物代)
→ お申し込みはお申し込みフォームからどうぞ。
- 日時
- 2月中 毎週水曜日10:30~12:00 13:30~15:00 18:30~20:00(三部制 途中入場、退室可)
- 会場
- 横浜ベイシェラトンホテル 2Fラウンジ「シーウインド」
- 参加費
- 500~1000円(ご自身の飲み物代)
→ お申し込みはお申し込みフォームからどうぞ。
気に入っても、契約しない
2016年1月29日
今日はオフィスの窓に冷たい雨が降りしきる、みなとみらいの寒々しい景色が映っています。
実は、このところほぼ毎日のように、契約後のトラブルのご相談が後を絶ちません。
「不動産会社で資金計算をしてもらい、大丈夫だと思って契約したけど、一晩考えたら無理な返済計画になっていると感じたので解約したいが、どうしたら良いか。」
ご存知かと思いますが、基本的に不動産購入においては「クーリングオフ」ができません。「契約したけど、やっぱ無し」ができないのですね。ですので「欲しい」と思ってもぜひ、踏みとどまってほしいのです。
住まい選びコンシェルジュ協会が推奨する、契約までの流れです。
・申込(申込金などを請求するところがございますが、法的根拠はありません)
・契約(手付金を支払います)
※申込~契約までの間にキャンセルしたとしても法的には何ら、ペナルティはございません。
検討している間に、売れてしまうリスクを減らすために、申込を入れて3日~7日間程度、冷静に考える期間を設けましょう。「契約優先」で申込をしただけでは、物件を留め置いてくれないこともありますが、検討中に他の購入希望者が現れた場合に、連絡はもらえるので何もしないよりも効果があります。
私はこの申込~契約の期間というのが、住まい探しにおいてはいちばん、重要な時間だと感じています。それまで漫然と物件を探していたご夫婦が「ほんとうに、この物件を買っていいのか」を真剣に考えるようになるからです。
この間、ほとんどのご家族が夜遅くまで真剣に話し合い、寝不足になります。私のところにも深夜に、ほかに気になる物件のことなど、調べてほしいことの依頼が電話やメールでいただくことがしょっちゅうです。
この検討の結果、キャンセルしたとしても私は全然アリだと思っています。むしろ、この間、夫婦でガチンコの話し合いをした結果、「何をたいせつに、これから過ごしていきたいか」がはっきりとわかって、より最適な住まいとのご縁に恵まれる貴重な経験だと感じています。
仮に検討中に売れてしまったとしても、全く同じ物件は出てきませんが、似たような物件は必ず、出てきます。「今決めないと、無くなってしまいますよ」という営業マンの常とう句には乗らないよう、「あくまでご縁だから」と冷静に割り切って判断をしていただきたいです。
当社団では、こうした契約後のトラブルに関しても、弁護士および都道府県の宅建指導担当部署とタイアップしながら、できるだけ金銭的なご負担が軽くなるような方策をもとに、交渉を進めていくお手伝いをしています。
ですが、あくまでも対症療法に過ぎず、クライアントさんが一度、ご不安や不愉快になられてしまった「心の傷」まではなかなか、癒すことが難しいのです。
~ご家族の一大イベントの住宅購入は、安心してワクワクした気持ちで進めていただきたい~
ご縁があって出会えたクライアントさんの心に、今日のような冷たい雨は決して、降って欲しくありません。いつも穏やかな気持ちでニコニコしていていただきたいので、急がず、焦らず、手順を踏んで、じっくり丁寧に住まい探しを進めていただきたいと思います。
安易に不動産会社やハウスメーカーの車に乗らない
2016年1月18日
今朝はここ、横浜をはじめ首都圏ほぼ全域が雪の朝を迎えました。交通機関が乱れていたり、スリップ事故が多くなっているので、気を付けてお出掛けください。
これからの時期、不動産会社やハウスメーカーの現地見学の際、事故に遭われた方からのお困り相談が増えます。営業担当者の車に同乗して、道すがらに事故に遭われるケースは年間を通じてございますが、やはり寒い季節は凍結などで路面状態がたいへん危険な状態なため、事故が多くなります。
実は、この業界は営業マンの入れ替わりが大変激しく、中にはほとんど運転経験の無い人や、使用している車も衝突安全性など考慮せず、あたかも自家用車のように燃費だけで車種を選んでいる会社もとても多いのです。
痛ましい軽井沢のスキーバス事故の運転手は、大型観光バスの経験がほとんどない、初心者の方だったです。このように今の時代はプロの中に素人が混在する業界が増えており、不動産・建築業界も例外ではございません。
この季節にノーマルタイヤでクライアントさんを乗せている、なんて考えただけでも恐ろしいのですが、東京近郊の不動産会社やハウスメーカーでスタッドレスを装着している見学車に出会うことはほとんど、無いのが現実です。
「首都圏でほとんど雪なんか降らない」というのは言い訳になるのでしょうか。事故の大半は「まさか」というタイミングで起こるものです。ご家族の生命と財産を守る住宅購入においては、住まい選びをしている間も事故に遭遇するリスクを極力、少なくすることがたいせつです。
安易に不動産会社やハウスメーカーの見学車に、乗らない
この季節に物件を実際に見られる際は、1~2件であれば現地で待ち合わせるのが賢明です。
複数の物件をご見学されたいときは、運転歴20年以上の間、無事故の担当者が運転するうえ、衝突安全性が世界トップクラスでスタッドレスを装着している車を使用している「住まい選びコンシェルジュ」にご相談ください。
つい、やってしまう
2016年1月7日
おはようございます。写真は、毎朝の散歩で出会うどこかの家の飼い猫、プチ(勝手に命名)です。耳が垂れていてとても毛並みが良いのがお気に入りです。
今年もたくさん、クライアントさんから年賀状をいただきました♪長年、お付き合いしているご家族の写真入り年賀状を見ると、住宅購入のときはまだ赤ちゃんだったお子さんがすっかり大きくなっていたりして毎年、変わらぬ素敵な笑顔にとても癒されております。
実はこうした嬉しい便りの一方で、お正月の間も社団には緊急の入電が連日、入ってきておりました。いずれも他の不動産会社で契約した後、手のひらを返したように担当者の態度が急変したり、契約前と話が違う!という深刻かつ急を要するものばかりでしたので、即座に対応を致しました。
せっかくご家族と楽しく過ごすはずの年末年始を、怒りや不安の中で過ごされているご心情は察するに余りあり、「社団のホームページを購入前に見つけて、私ともう少し早く、出会っていれば・・・」と残念に思います。
問題が起きているときは、さまざまな要因が複雑に絡み合っていることがほとんどです。ですので、まずはじっくりと状況をお伺いして、目の前の問題から丁寧に紐解いていきながらひとつひとつ、解決策を提案していくと、最後には解決の筋道が見えて安堵の声や表情を浮かべられます。
思うに、この仕事をしていて最大の報酬はやっぱり、クライアントさんの笑顔です。
たしかに、私が住宅の購入や売却のお手伝いをした結果、信頼と実績のある提携会社から協会の運営費をいただける状況も有難いことですが、日々いただくご相談の8割は適切な助言で解決する問題がほとんどです。どちらにしても、クライアントさんが笑顔になれば、それが何よりうれしいです。
契約後のトラブルを聞くにつけ、住まいというのは「ご家族の命と財産を守る」という、他の商品とは比較にならないくらいの重責と使命を背負っているものだからこそ、物件とのご縁の前に「人(担当者)とのご縁がたいせつ」ということを都度、再認識させていただいております。
仕事を通じてこそ、最大の社会貢献ができる、とよく言われますが、私の場合はそれほど堅苦しいものではなく「気が付いたら つい、やってしまう」という性分のようなものかも知れません。
今日も関東は爽やかな冬晴れですね。これから寒波が来るそうですので、暖かくしてお過ごしください♪
年中無休♪
2016年1月2日
「山田さんは年末年始、いつからいつまでがお休みですか?」と良く聞かれます。が、
いえいえ、休みはありません(^^)
好きこそものの上手なれ、この仕事とクライアントさんが大好きだから、いつもついつい、考えてしまいます。
経営者の方には共感いただけるのですが、仕事の夢を見るくらい、24時間365日臨戦態勢。寝ても覚めても働いております。
今朝も4時に起きていま、ホームページの大幅刷新に向けたブレストと事業構想練りを終えてすっきりした気持ちでふと窓の外を見たら・・・
すごい朝焼けのご褒美~♪
今日も、楽しい一日が始まりました!
年末年始にモデルルームや現地販売に行かれる方へ
2015年12月24日
今日はクリスマス・イヴですね。予約したチキンの引き取りは晴れてくる午後がお勧めです。
さて、年末年始に現地に足を運ばれた際の注意点をいくつか、お伝えさせていただきますね(^^)
まず、現地で販売している営業マンとは極力、会話をしないようにご見学ください。
また、仮に物件に対して「いいな」と思っても、感情を出さないように、ポーカーフェースに徹しましょう(笑)
というのも結局、現地の業者は売主の味方であるため、原則、値引きなどには応じないですし、営業話術には長けているため、あの手この手の甘い囁きで購入者に不利な契約をさせられてしまうリスクがあるためです。
彼らはノルマがある「営業マン」なため、契約のためならその場しのぎの口約束など「あり得ない」と思うようなことも平気でしてくる恐れがあります。不動産の場合、一定の条件を満たした契約はクーリングオフができません。
なお、アンケート記入をしてしまうと、営業の電話やメールが頻繁にかかってくるトラブルや、個人情報の漏えい、果ては契約後に「話が違う」など、当社団ではたいへん多くのご相談を日々、受けております。この点、ご留意いただければと存じます。
ともかく、日々研修などで営業話法を叩き込まれた百戦錬磨の営業マンのトークや雰囲気づくりは「なるほど~」と感心するばかり。「ちょっと見るだけ」が「なんとなく契約」という「カモがねぎを背負ってやってきた」状況に陥らないように気を付けて、楽しい年末年始をお過ごしいただきたいと思います。
住み替えの無料教習所
2015年12月12日
みなさんは車を運転しよう!と思った時、はじめに何をしましたか?おそらくほとんどは教習所に行って、車のしくみや交通ルールといった「運転のしかた」を学んだのではないでしょうか。
「何を当たり前のことを」と思われるでしょうが、では、こと人生でいちばん大きなお買いものである住まいに関しては、「住み替えをしたい」といきなり、不動産屋や住宅展示場のハウスメーカー、新築マンションのモデルルームなどに足を運びお客様カードやアンケートを書いていませんか。
またはSUUMOなどの広告サイト(検索だと思い込んでいる人が多いですが、違います)や売却査定サイトに安易に住所、電話番号、メールアドレスを登録して、複数の不動産会社に個人情報を垂れ流してはいないでしょうか。押しの強い営業電話やしつようなメールに悩まされている相談が後を絶ちません。
不動産屋、住宅展示場、モデルルームにいるのは百戦錬磨の「売らんがな」している営業マン。みんな手ぐすねを引いて待っています。そこにいきなり飛び込むのは、営業マンからすると「カモがねぎ背負ってやってきた」状態で、教習所に行かずに目の前の大通りに飛び出すようなものです。
最近の相談でも、半年前に家を買ったけど「こんなはずじゃなかった」という思いが日増しに強くなるので住み替えをしたいがどうすれば良いか、というお話がございました。聞けば2~3箇所、モデルルームを見て、とある営業マンに「いまならば、値引きします」と言われ即日契約してしまったそうです。
売却に関しても、いきなり査定サイトに登録してしまう人がいますが、車と違って家の査定は買い取り価格ではないんです。実際は不動産会社を経由して、自分で市場に店を出して売り出すようなものですので、いくら高値の査定がされたとしても「まったく意味が無い」ことなんです。
いきなり「購入」ではなく、いろんな物件を見て歩き地盤や建物のこと、エリアや相場のことを知る
いきなり「売却」ではなく、ためしに売り出してみて、どのくらい引き合いがあるかを知る
失敗が許されない不動産の購入・売却にはこの「準備期間」がとても大切です。何の知識も技術も無いまま、いきなり公道を運転して大きな事故を起こさないよう、ぜひ住み替えの無料教習所として、住まい選びコンシェルジュ協会をご活用いただければ幸いです。
歓びの声
2015年12月3日
一雨ごとに冷え込んできましたね。秋から冬へ、空気も澄んできました。
今日はクライアントさんからいただいたメールを紹介いたします。
(ここから)
沢山の物件を見て、時間をかけて、迷ってもよい。ということがわかっただけでも気持ちが楽になりました。予算のこともシュミレーションしていただき、安心できました。
予算や修繕費用の考え方などアドバイスをいただき、戸建が選択肢に入ってきたことで、自分たちの希望の自由度が増して、物件選びが楽しみになってきました。
試しに、注文住宅やリフォームなどの事例が載っている本を購入してみたのですが、私自身、家探しを始めた時のワクワク感が戻ってきました。
停滞していた物件探しが前向きに再開できそうです。ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
(ここまで)
「家探しを始めたころはワクワクして楽しかったのに、不動産屋やハウスメーカーに行くたび、少しでも気に入ると購入を迫られたり、『その予算では無理ですよ』と足元を見られたりして、だんだん辛くなってきました(涙)」という切ないご相談、実はとても多いんです。
でも、買う前に当社団のホームページに出会って、ほんとうに良かったですね(^^)
「人生でいちばん、高価なお買いもの」の住宅購入。ちゃんと勉強したうえで、ワクワク愉しみながら、じっくり選んでいただきたい。
住まい選びコンシェルジュ協会の思いが、しっかりとクライアントさんに伝わったことが実感できる、とっても嬉しい言葉集でした♪
横浜の偽装マンション問題に思う
2015年10月16日
横浜市都筑区 JR横浜線 鴨居駅徒歩10分 ららぽーと横浜 隣接「パークシティLaLa横浜」で発覚したこの問題。既にマスコミで大きく取り上げているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
三井不動産がららぽーとと一体で施工した、このマンションの孕む問題とは何だったのでしょうか。
・大手ブランド
「三井だから」というブランドや「老舗だから」という安心感を得たいお気持ちは、とても良くわかります。ただ、それは幻想かも、と少しだけ、意識しておくと良いかもしれません。
また、不動産・建設業界の構造的な問題として「元請・下請・孫請」といった「多重コスト構造」があります。杭工事データを加筆・転用したのは「旭化成」というブランドを背負った旭化成建材でした。
なぜ、立派な看板を背負っているのに、このような偽装をしなければならなかったのか・・・
元請の三井建設がマージンを取り、さらに下へと続くため、末端の現場には相当、建築費削減のしわ寄せが行っていたことも考えられます。
・ズブズブの土地
都筑区の簡易な地形図です。
地図の下段中央に鴨居駅があり、このすぐ北側が現地です。ちゃんと「氾濫低地」と書いてあります。もともと水田地帯で鶴見川の氾濫原ですので「ズブズブ」の場所でしたが、この情報はきちんと、販売担当者から周知されていたのかが気になります。
・不動産会社直販
新築マンションの大半は、建てた不動産会社が販売しています。「あたり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、そこにいるのは、自社物件を売るための「営業マン」です。クライアントのために動くコンシェルジュとは、立場も行動指針も全く、違うということを認識しておくと良いかもしれません。
まとめると
地盤などの情報を意識していたか
販売担当者と信頼関係はあったか
水や空気もそうですが「大切なものほど、見えにくい」ものです。不動産という「超」高額な商品を買う際は、地盤や信頼関係といった見えにくいだけに、とても大切な「物事の本質」を意識して、過剰なくらいに情報提供してくれる専門家の存在がこれからますます、重要になってくるのではないでしょうか。